お風呂

【専門家監修】浴槽に黒ずみができる原因や落とし方のコツ・予防法を解説

気づいたら浴槽にうっすら黒ずみが…。見た目にも衛生的にもよくないし、簡単にできる掃除方法が知りたいです。

浴槽はさまざまな要因から黒ずみやすい場所です。最初に原因をしっかり把握した上で、どの掃除方法が合っているのかを考えていきましょう。

浴槽は、水垢や石鹸カス、皮脂などで汚れやすい部分です。放置しておくと黒ずみ汚れがひどくなり、カビがはえてしまう可能性もあります。


そんな浴槽で入浴しても衛生的ではありませんし、カビ菌を吸い込んでしまうかもしれません。

黒ずみは早めに原因を追求して、それに合わせた掃除をおこないましょう。


黒ずみの掃除におすすめのアイテムや掃除方法、さらに黒ずみを防ぐコツについて解説します。


小原 匡人

早稲田大学国際教養学部卒。
その後、ハウスクリーニング専門ポータルサイト「おそうじ合衆国」の立ち上げに参画。公益社団法人全国ハウスクリーニング協会が主催する「ハウスクリーニング技術研修会」へ積極的に参加し、ハウスクリーニング業者との密接な関係構築・情報交換に努めています。収納や清掃をテーマに、様々な記事の監修・執筆にも関与。ハウスクリーニングアドバイザー取得。


浴槽に黒ずみができる原因とは?

浴槽の黒ずみの原因は何ですか?

黒ずみの原因として考えられるのは主に水垢、石鹸カス、皮脂汚れ、そしてカビです。浴室は水気が多く、毎日使う場所ですので、その分汚れやすい場所です。少し掃除をしないでいると、すぐに浴槽の黒ずみなども目立つようになってしまいます。

擦っても落ちない黒ずみは水垢

水道水にはミネラル成分が豊富に含まれています。カルシウム、マグネシウムといったミネラル成分は、水道水の水が蒸発したあとにも浴槽表面に残ります。


これに皮脂や石鹸カスが付着することで汚れが目立つようになります。


浴槽は常に水道水で満たされていることも多く、その分水垢汚れがつきやすいです。


水垢汚れは頑固で、普通の浴槽用洗剤で擦っても落とせません。表面の皮脂や石鹸カスが取れて一見黒ずみがなくなったように見えても、触るとザラついていたりよく見ると汚れが残っていたりします。

粉っぽい黒ずみは石鹸カス

浴室では石鹸、ボディソープ、シャンプー、洗顔など、石鹸カスが飛びやすい場所です。浴槽の中にこの石鹸成分が入ったり、浴槽の中でシャンプーや洗顔などをしていたりすると、石鹸カスによる汚れがひどくなります。


石鹸カスが付着した浴槽にその他の汚れが付着することで黒ずみとなってしまいます。


石鹸カスによる黒ずみの特徴は乾くと粉っぽくなるという点です。

フチの粘つく黒ずみは皮脂汚れ

浴槽に浸かると一日の汗や皮脂が出てお湯に溶けだします。この皮脂が浴槽に残り、黒ずみとなるケースもあります。


浴槽のお湯を張っていた高さに触ると粘つくような黒ずみ汚れがある場合は皮脂汚れの可能性が高いです。


皮脂汚れは放置すると雑菌が繁殖しやすくなり、黒ずみが目立つようになります。

長年放置した黒ずみはカビの可能性も

湿度が高く水分や皮脂、石鹸カスなど、カビのエサになるものが多い浴槽は、カビが繁殖しやすい条件が整っています。


掃除を怠っていると水垢、石鹸カス、皮脂に雑菌が発生し、すぐにカビがはえてしまいます。


カビは浴槽以外にも排水溝や浴室のドア、ゴムパッキン部分にも発生しやすいです。

黒ずみの原因はたくさんあるんですね。そのまま入浴するのはかえって不衛生かも…。

頻繁に掃除や換気をきちんとしていれば汚れはひどくなりませんが、毎日入浴しているのであればその分黒ずみの原因となる汚れの発生は抑えられません。浴室は常に清潔にすることを心がけてください。

浴槽の黒ずみ掃除に使うアイテム

浴槽の黒ずみ汚れにはどんな掃除アイテムを使えばいいですか?

浴槽の黒ずみ汚れの原因によって使い分けることが大切です。酸性の汚れ、アルカリ性の汚れなど、汚れの種類によって効果的なアイテムは違うので上手に使い分けましょう。

ぬめりや皮脂には重曹

ぬめりや皮脂による黒ずみ汚れがひどい場合は重曹がおすすめです。

ぬめりや皮脂は酸性の汚れです。そのため、重曹のアルカリ性の成分がその汚れにしっかりアプローチしてくれます。


重曹は浴槽だけでなくキッチンの油汚れ、食品汚れ、ぬめりにも効果的で、人体への影響も少ない便利な掃除アイテムです。ぜひこの機会に入手してください。


重曹と水をスプレーボトルに入れ、汚れが気になる場所に吹き付け、数分放置してから擦り洗いをすればぬめりや皮脂による黒ずみを落とせます。

水垢、石鹸カスにはクエン酸

水垢や石鹸カスといったアルカリ性の汚れには、酸性であるクエン酸で掃除するのがおすすめです。


クエン酸のスプレーはスーパーなどでも販売されているため入手しやすいです。

クエン酸の粉末と水をスプレーボトルに入れるだけでも簡単に作れます。


こちらも掃除方法は重曹と同じで、黒ずみに吹き付けて数分放置したあと擦り洗いをします。


重曹を使っても黒ずみが解消されなかった場合はクエン酸を試してみてください。

カビには漂白剤

カビが発生してしまっている場合は、漂白剤と重曹でアプローチしましょう。

重曹と酸素系の漂白剤を同量、そして水を足してペーストを作ります。

黒ずみが気になる部分に塗りつけて、数時間放置します。

その後擦って洗い流せば、カビもしっかりきれいに落とせます。


浴槽の他浴室内にカビが気になる場所があれば、その部分にも塗りつけましょう。

カビ専用のアイテムを使うのもおすすめです。

黒ずみの種類によって効果的なアイテムは違うんですね!

アルカリ性の汚れか酸性の汚れか、カビなのかによってアイテムを使い分けるのが、上手な掃除のポイントです。重曹やクエン酸、漂白剤は、浴室以外の場所の掃除にも役立つアイテムなので、この機会にぜひ取り入れる習慣をつけてみてください。

浴槽の黒ずみを簡単に落とすコツ

浴槽の黒ずみを簡単に落とす方法はありますか?

基本的には浴槽の普通の掃除方法と同じ擦り洗いでOKです。しつこい黒ずみはパックをする方法もおすすめですよ。

基本的には擦り洗いでOK

浴槽の黒ずみ汚れは、使うアイテムを間違わなければそこまで難しい掃除ではありません。


汚れが気になる場所に洗剤や重曹、クエン酸などを吹き付け、数分放置したあとにスポンジで擦り洗いをすればOKです。


放置している間に浴室の他の部分の掃除をすれば、効率的に掃除できるでしょう。

しつこいカビはパックで落とす

カビの汚れはしつこく、また目に見えないカビ菌もしっかり落とさなければまたすぐにカビが繁殖して黒ずみ汚れが目立つようになってしまいます。


擦っても落ちない頑固なカビ汚れには、ペースト状にした重曹と漂白剤を塗りつけてしっかりパックをしましょう。


2時間から半日ほど、様子を見ながらパックを続けてください。

ペーストが乾燥してしまわないように上からラップを貼り付けるのもおすすめです。

換気や手袋の着用などを忘れない

重曹やクエン酸は人によっては肌荒れの原因になることもあります。掃除をする際は手袋をはめて、液体が付着した場合は洗い流すようにしてください。


カビ用のアイテムを使う際は、浴室内をしっかり換気することも大切です。効果が強いカビ用洗剤は、他の成分と混ざることで有毒ガスを発生させるものもあります。他の洗剤と一緒に使わないようにしましょう。

浴槽の黒ずみ掃除のコツがわかってきました!

とくに難しい掃除方法やアイテムが必要なわけではないので、黒ずみ汚れが気になったら早めに対処するようにしてくださいね。

浴槽の黒ずみを予防する方法

浴槽の黒ずみを防ぐ方法も知りたいです。

浴槽は黒ずみとなる原因がたくさん潜んでいるので、できるだけこまめに掃除、換気をして清潔に保つことが大切です。さらに高温のお湯をかけてカビの繁殖を防ぐのも効果的ですよ。

浴室を常に換気する

浴室は湿気が多く、その分菌が繁殖しやすいです。

皮脂や石鹸カスなど菌のエサになる汚れも多く、湿度が高いままだとあっという間に黒カビが発生します。


入浴中以外のときも浴室は常に換気をして、湿度を下げるようにしましょう。

浴槽の水は早めに抜く

浴槽に張ったお湯に皮脂や石鹸カスが浮ぶことで、お湯が張ってあったラインに沿って黒ずみ汚れが付着しやすくなります。


入浴後お湯は放置せず、すぐに流すようにしましょう。

入浴後だけでなく掃除のあとも、タオルや水きりワイパーなどでできるだけ水分をなくしておくことも大切です。

高温のお湯でカビの繁殖を防ぐ

カビは高温のお湯に弱いです。

発生、繁殖を防ぐためには、高温のお湯を浴槽全体にかけるのがおすすめです。


入浴後お湯を抜いたら、高温のシャワーで浴槽内の汚れを簡単に落とし、最後に水分を拭き取って換気をすれば、かなり黒ずみとなる汚れの原因を減らせます。

浴槽の黒ずみ防止は日々のちょっとした心がけが大切なんですね。

浴室は基本的に毎日掃除した方がいいですが、難しい場合でも最低限これらの対策はしておきたいですね。黒ずみが気になり始める前にさっと掃除してしまうのもおすすめですよ。

浴槽の黒ずみは掃除のプロに任せてピカピカに!

浴槽の黒ずみには水垢、石鹸カス、皮脂、カビなどの原因があります。これらの原因に合わせたアイテムを使えば、黒ずみ汚れも簡単に落とせます。


eですが長年放置した浴槽の黒ずみは、上記のような方法で落とせないこともあります。


そのまま放置するのは不衛生ですので、早めに掃除のプロの業者を活用しましょう。

専門的なアイテムや知識を駆使して、浴槽をピカピカにしてくれます。


掃除のプロに相談すれば、浴槽だけでなく浴室のカビや排水溝の汚れ、鏡のウロコなどの掃除もおこなってくれます。


自分では難しかった部分の掃除まで徹底的におこなってくれるだけでなく、掃除のコツや汚れの予防方法などのアドバイスをくれることもあります。


まずは黒ずみ汚れを掃除してみて、あまり効果を感じられなかった、何が原因かわからなかったという場合は掃除のプロに相談してみましょう。


小原 匡人

早稲田大学国際教養学部卒。
その後、ハウスクリーニング専門ポータルサイト「おそうじ合衆国」の立ち上げに参画。公益社団法人全国ハウスクリーニング協会が主催する「ハウスクリーニング技術研修会」へ積極的に参加し、ハウスクリーニング業者との密接な関係構築・情報交換に努めています。収納や清掃をテーマに、様々な記事の監修・執筆にも関与。ハウスクリーニングアドバイザー取得。