【専門家監修】水回り掃除の基本的な手順や使えるテクニックを場所別に紹介

このページの内容
シンクやトイレなど、水回りの掃除にいつも悪戦苦闘しています。役立つ掃除テクニックはありますか?
水回りは水垢やぬめりなど、独特の汚れが多くつきやすい場所です。それぞれに合わせた掃除方法を覚えておくと、掃除がスムーズになりますよ。また、掃除をする際はスムーズにおこなえる手順も確認しておくことが大切です。
水回りは毎日よく使う場所であり、その分汚れもつきやすいです。放置すると水垢やぬめりの汚れがひどくなり、カビがはえる原因にもなってしまいます。
汚れに対して的確にアプローチできる掃除方法を確認しましょう。
どんな手順でおこなえばよいのか、どれくらいの頻度でおこなえばよいのかなど掃除のポイントについても解説します。
小原 匡人
早稲田大学国際教養学部卒。
その後、ハウスクリーニング専門ポータルサイト「おそうじ合衆国」の立ち上げに参画。公益社団法人全国ハウスクリーニング協会が主催する「ハウスクリーニング技術研修会」へ積極的に参加し、ハウスクリーニング業者との密接な関係構築・情報交換に努めています。収納や清掃をテーマに、様々な記事の監修・執筆にも関与。ハウスクリーニングアドバイザー取得。
キッチンシンク掃除の手順や使えるテクニック
キッチンは水垢だけでなく石鹸カスや油汚れ、さらにぬめりもひどくて掃除が大変です。放置するわけにもいかないし、よい掃除方法はありませんか?
キッチンのさまざまな汚れには、それぞれに効果があるアイテムを使い分けることが掃除のポイントです。毎日使う場所なので、日々簡単なお手入れをして掃除の手間を軽減させることも大切です。
水垢はクエン酸で簡単に落ちる
シンクや蛇口にウロコのようにブツブツと落ちない汚れができていたらそれは水垢汚れです。
水垢汚れは普通に拭き取るだけでは落とせません。水道水のミネラル、食品のカルシウムが結合して、白く汚れが残っている状態です。
この水垢汚れはクエン酸で落とせます。
手順としては、まずスプレーボトルにクエン酸少しと水を入れてよく混ぜます。
それを蛇口やシンクなど、水垢汚れが気になる場所にたっぷり吹きかけましょう。
そのまま一時間程度放置し、スポンジで擦れば頑固な水垢も簡単にきれいになります。
ぬめりやカビは漂白剤で落とす
頻繁に掃除していなかったりキッチンを使う頻度が高いと、ぬめりやカビが発生します。
放置するとさらに雑菌が繁殖し、悪臭の原因にもなります。
気になり始めたらすぐに掃除をしましょう。
比較的軽いぬめり汚れは、食器洗い用の洗剤でも簡単に落とせます。
古くなったスポンジにいつも使っている洗剤を振りかけて泡立て、ぬめりが気になる部分を擦り洗いしましょう。
それでも落ちないような頑固なぬめりやカビには漂白剤が効果的です。
50度くらいのお湯に漂白剤を混ぜ、つけ置きします。シンク自体の汚れが気になる場合は雑巾にお湯と漂白剤を混ぜたものを染み込ませ、汚れが気になる場所に被せて放置しましょう。
このときに使う漂白剤は酵素系のものがおすすめです。
漂白剤には塩素系のものもありますが、塩素系の漂白剤を使うとシンクを傷つけてしまう原因になるので注意してください。
油汚れには重曹やセスキ炭酸ソーダ
キッチンシンクは他の水回りと違い食品の汚れもひどくなる場所です。
放置すると害虫や悪臭、カビの発生の原因になります。
さらに油汚れのほか、キッチンで使った石鹸カスの汚れの場合もあります。
油汚れや石鹸カスといった汚れには、重曹やセスキ炭酸ソーダといったアルカリ性の洗剤を使うのがおすすめです。
重曹やセスキ炭酸ソーダをスプレーボトルに水と一緒に入れて、汚れが気になる場所に吹きかけます。その後拭き取れば、頑固な油汚れや石鹸カスもきれいに落とせます。
これらは強い洗剤ではないのでなかなか落ちない場合は放置時間を伸ばす必要がありますが、その分食品や食器を扱うキッチンシンクでも使いやすいというメリットがあります。
キッチンシンクはどれくらいの頻度で掃除すればよいですか?
水垢などの頑固な汚れは、気づいたときには落とすのが大変になっています。こまめに水気をふき取り、古いスポンジなどを活用していつもきれいなキッチンを目指しましょう。
トイレ掃除の手順や使えるテクニック
トイレの掃除はいつも億劫です…。スムーズに掃除できる方法はありますか?
トイレは便器の掃除だけでなく狭いスペースでさまざまな掃除をしなければならないので大変ですよね。トイレ掃除の基本的な手順や汚れを落とす方法を見てみましょう。
掃除は上から、奥からが基本
トイレはストック棚やタンク、小窓、換気扇などさまざまな場所を掃除しなければなりません。
掃除をする際は上から、奥からといったポイントを理解しておきましょう。換気扇や窓などの上の部分から汚れを落としていくことで、最後にまとめてトイレ内のほこりや汚れを落とせます。
手順を間違えると二度手間になったり、余計に汚れを広げてしまったりするので注意してください。
ストック棚などが上にある場合もこちらから掃除しましょう。次に手洗い場やタンク、便器、最後に床の掃除をして完了です。
手洗い場を掃除する
トイレ内に手洗い場がある、タンクの上部が手洗いスペースになっている場合は、便器の掃除を始める前にこちらを掃除しましょう。
水を頻繁に使うので、水垢汚れなどが発生しやすいです。日々水気をきちんと拭き取っていれば問題ありませんが、水垢汚れがすでに発生している場合はクエン酸スプレーなどを振りかけて汚れにアプローチしてください。
便器の掃除をする
便器の掃除は、フタ、便座、便器内の順番でおこないます。
フタや便座などは拭き取ってそのまま水に流せる使い捨ての掃除用ウェットティッシュを使うのもおすすめです。
便器内に使う洗剤は中性の一般的なもので構いませんが、放置しすぎて尿石汚れや黄ばみが発生している場合は酸性洗剤もおすすめです。
酸性洗剤は大理石や金属製の便器、床などには使えないので注意してください。また、塩素系の洗剤と混ぜることでガスが発生するため、使用は慎重に検討しましょう。
掃除アイテムにはブラシやスポンジがありますが、ブラシの方が手が届きにくい部分までしっかり汚れをこすり落としやすいです。フチの裏などは流せるトイレ掃除用のウェットティッシュを活用しましょう。
トイレ掃除は手順をおさえればスムーズにできそうですね。
あれもこれも…といろいろ考えてしまうと掃除自体が億劫になってしまうので、流れを掴んで便利なアイテムも活用して、簡単に掃除できるようにしておきましょう。
浴室掃除の手順や使えるテクニック
浴槽のような掃除箇所の多い水回りの掃除にも手順やテクニックはありますか?
水垢やぬめりなどは先ほどご紹介したアイテムで落とせます。ポイントとしては浴槽、壁、床、排水溝といった手順で掃除をしていくことです。
浴槽の掃除をする
まずは浴槽の掃除です。浴槽用の洗剤で擦り洗いすれば、皮脂汚れや石鹸カスなどは比較的簡単に落とせます。
しぶとい汚れやカビには塩素系漂白剤などもおすすめです。
重曹やクエン酸といった人体への影響が少ない洗剤は安心ではありますがその分洗浄力は弱めです。使う場合は数分放置して汚れをしっかり吸着させてから擦りましょう。
壁や床の掃除をする
浴槽の次は壁や床です。こちらも浴槽用の洗剤を使って構いません。
鏡や蛇口にはクエン酸スプレーなどを使って水垢、ウロコ汚れを取り除きましょう。
掃除後に水滴が残っていると水垢やカビの原因になりますので、最後に乾いた布で拭き取ることも忘れないようにしてください。
排水溝の掃除をする
最後に排水溝です。
髪の毛や皮脂汚れ、石鹸カスなどが溜まりやすいのでできれば毎日掃除することをおすすめします。
面倒に感じる方は排水ネットや髪の毛をキャッチするアイテムを使って掃除の負担を減らすのもおすすめです。
浴室はどれくらいの頻度で掃除すればよいですか?
基本的には毎日がよいでしょう。排水溝は毎日掃除する、浴槽は2日に1回、浴室全体は週に1回など頻度をわけると、日々の負担を軽減できますよ。
洗面所掃除の手順や使えるテクニック
最後に、洗面所の掃除の手順やテクニックについて教えてください。
洗面所は水垢、手垢、石鹸カス、カビ、黒ずみなど、さまざまな汚れが気になる場所ですよね。コンパクトな場所ではありますが、毎日気持ちよく使えるようにこまめに掃除をしましょう。
水垢や黒ずみにはクエン酸
蛇口や蛇口と洗面所の間の黒ずみなどには、クエン酸スプレーが効果的です。
吹きかけた後に古い歯ブラシやスポンジで擦り洗いすることでだいたいの汚れは落とせます。
メラミンスポンジは手軽に水垢や黒ずみを落とせますが、天然石の洗面所には使えないので注意してください。
カビや手垢には重曹
カビや手垢汚れには重曹が効果的です。重曹スプレーを吹き付けてから擦り洗いをすれば、気になる手垢などをきれいに落とせます。
頑固な汚れには、重曹3に対して水1で作った重曹ペーストを塗りつけて放置してから擦り洗いするのがおすすめです。
最後に乾拭きも忘れずに
せっかく掃除をしても水滴が残っていると水垢やカビが発生してしまいます。
最後に軽く洗面所全体を乾拭きして、汚れを防ぎましょう。
洗面所内だけでなく歯ブラシやその他のものを置いている部分もこまめに拭き取るようにしてください。
洗面所の掃除は手軽にできそうですね!
そうですね。手順も少ないので、いつもの掃除に追加してきれいな洗面所を維持しましょう。洗面所はこまごまとした小物をよく置く場所でもあります。気づかない内に汚れが蓄積されていることもあるので頻繁にチェックしてください。
掃除しても匂いが残る場合
本記事のように掃除を行なっても排水溝からの臭いが消えない場合がございます。
この場合は表面上の掃除では解決できず、水道業者様の特殊器具を用いた排水溝の根本の部分からの掃除であったり、リフォーム業者に排水管そのものを入れ替えてもらう必要が出てきます。
リフォーム周りの詳細は下記にまとまっておりますため、ご興味ある方はぜひご確認くださいませ。
水回りの掃除はプロにお願いするのも効果的
水回りの掃除は個人でおこなうには限界があります。
しつこい汚れや手が届きにくい場所の汚れ、長年放置していた汚れは、掃除のプロにお任せするのもおすすめです。
プロならではの技術で水回りを徹底的にきれいにしてくれます。
水回りをまとめて依頼できるコースを用意している業者などもありますので、ぜひ利用してみてください。
小原 匡人
早稲田大学国際教養学部卒。
その後、ハウスクリーニング専門ポータルサイト「おそうじ合衆国」の立ち上げに参画。公益社団法人全国ハウスクリーニング協会が主催する「ハウスクリーニング技術研修会」へ積極的に参加し、ハウスクリーニング業者との密接な関係構築・情報交換に努めています。収納や清掃をテーマに、様々な記事の監修・執筆にも関与。ハウスクリーニングアドバイザー取得。
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